はじめに
Cerbekosです。今回は”キーボード #2 Advent Calendar 2021”の6日目の記事についてです。
前日の12月5日の記事は、"mu2in"さんの"100均で始める自キ活シリーズをまとめてる話"でした!”逆作用ピンセット”はずっと欲しかったので今度買いに行きたいと思います。また”まとめページ”へのリンクもあるので次回100円ショップに立ち寄る際にもまた覗かせていただきます。
”キーボード Advent Calendar”は「書く話題は、基板設計、キーキャップ、スイッチ、GBで散財した話から、キーボードに対する思いを詰め込んだポエムまで、キーボードまつわる事ならなんでもあり!」ということで、今年は特に私自身、自作キーボードによって人生が変わったような特別な感情を抱いたということもあり、ぜひ”Advent Calendar”へ挑戦したいと思い登録しました。とはいえ、書く話題に関してノープラン…。まず思い付くのはやはり、今年初めて自作キーボードの基盤設計に挑戦し、ブログを書き始め、ついにはキット販売までしてしまった代表作"Tenalice-ambidextrous"(テナリス-アンビデクストラス)です。
ですが"Tenalice-ambidextrous"は10月末頃記事にしたばかり。今もバージョンアップに向けコツコツ活動してはおり、書くことが無いこともないのですがちょっとなぁ…と感じました。12月かぁ…と、私はしばし考えた後「愛する君へ」というタイトルでカレンダーへ登録しました。
愛する君へ
今思えばなんとも意味深なタイトルで「しまった」と感じているわけですが、これはちょうど12月に誕生日を迎えるCerbekosジュニア(12月7日で5歳になります!)にあてたものです。誕生日前日に記事を公開するわけですが、キーボードにまつわる何かしらのプレゼントを準備しつつ記事を更新していこうという腹積もりです。
彼は最近ポケモンにドハマり中であり、テレビには四六時中ポケモンが映り、欲しがるものはポケモンが書いているもの、しりとりすれば私の知らないポケモンの名前(であろうもの)が登場…といった具合なので、ポケモンをテーマにしたキーボードを製作しようかなと考えました。(ちなみに私がプレイしたことがあるのは初代青だけです。懐かしい。)
キーレイアウトの検討
まずはKLEでキーレイアウトの検討を開始。ポケモンのキーボード…というところで私にはあるアイデアがありました。”モンスターボール”です。
キーキャップを赤・黒・白でそろえることができれば、いかにもモンスターボールのキーボードができそうです。20キーという中途半端なキー数ではありますが、彼は現在キーボードに一切の興味がありません。ですので実用性は皆無で問題ありません。
ついで、Plate & Case BuilderでKicadへ取り込むプレートデータを作成しました。EdgePaddingやPlateCornersを調整することでボール感を出すことに成功(?)しました。
次は回路図を…と着々と準備を進めていましたが、ふと我に返ってみると不安になってきました。「あれ?これのどこがポケモン??」
このまま進めていいものかと悩んでいたある日、とある動画に出会うことになります。
"rarapon/ららぽん”さんの”【自作キーキャップ】粘土で世界に一つのかわいいキーキャップを作りましょう【オーブン粘土編】”です。この動画では、熱で温めると固まる性質を持つ粘土を用いた自作キーキャップの作り方が紹介されていました。
方針転換!彼の好きなポケモンで自作キーキャップを作成してみることにしました。さっそく動画の概要欄あるAmazonのリンクからポチポチ材料を購入していきました。
粘土で自作キーキャップ
Amazonより粘土やツール類が到着。粘土には”使用方法”もついていました。
キーキャップとしては"rarapon/ららぽん”さんの動画と同じく、PBT素材のDSAキーキャップを土台にして作成することにしました。
粘土工作なんて何年ぶりだろう…小学生以来かな…などと考えながら、事前に彼から聞き出した好きなポケモン達から1体を選び、インターネットで画像を参照しながら制作開始。まずは粘土を柔らかくなるまで指でこねます。
DSAキーキャップを覆うように粘土を付着させます。また顔の各パーツを作っていきます。
各パーツを合体して、出来上がり!
……………………いやムズイな!!笑
まさかこんなクオリティになるとは思っていませんでした。2体目に進みます。
写真で見るとあれですが、これはなかなか上出来なほうです。そして少しずつコツもつかんできました。はじめはキーキャップに各パーツを取り付けてから大きさなどを調整するようにしていましたが、パーツ作成の時点でキレイに成型しておくのです。
これはみなさんご存じ、幻のポケモンの目のパーツです。特徴的な目もこうしてきれいに成型して、顔につければ…!
……………………。
さて、制作に没頭すること約5時間、計11体を作ることができました!(ほんとはもっと作りたかったのですが、仕事が忙しくて休日の1日だけしか時間が取れず…)
なお途中から、聞き出した彼の好きなポケモン達が相当難しい(”ザマゼンタ”とか)ことに挫折し、簡単そうなポケモンに勝手にチェンジしました。笑
粘土の成型が完了すれば、オーブンレンジで焼きます。そして焼きあがった後は水性アクリルニスを塗布します。
乾燥させれば完成です!
キーボードへの取り付け
今回このキーキャップを取り付けるキーボードは、"Ambi-MINI"(アンビ-ミニ)です。
"Ambi-MINI"は、”中央にモディファイアキーを集約した省スペースな30%キーボード"をテーマに私が設計したキーボードです。また初めてLEDの搭載に挑戦しました。(そして失敗…)
なるほどなるほど。やはり間違っていたか😭 pic.twitter.com/rB3PpIqvWq
— Cerbekos↲ケルベコス (@Cerbekos00) 2021年11月27日
話を戻し、粘土アルチザンキーの位置を検討。ふと気付けば、キーキャップの大きさが1.5Uくらいになってしまっており、このように間隔を開けないと取り付けできないようになってました。
いざ、粘土キーキャップをつけて完成!
うんうん。なかなかいい感じ。
キーマッピングについては、今回はせっかくなので押したときに各ポケモンの名前が入力されるようにマクロを設定しました。
12月4日夜になんとか完成。喜んでくれますように…。
おわりに
紆余曲折ありましたが、結果としてなかなか良いバースデーキーボードを作成することができたかなと思います。もし彼が興味を持ってくれたら、次は一緒にキーキャップを作ってもいいかな。(材料相当余ってるし…)
今回自作キーキャップづくりを初体験しましたが、世の中の手作りアルチザンキーキャップの製作難度の高さや精巧さ、また製作に相当な手間暇がかかっていることを体感し、その素晴らしさをあらためて認識いたしました。
さぁ、12月7日は誕生日本番、努力は報われるのでしょうか。彼が喜んでくれることを祈って…。
それでは、良いキーボードライフを!